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| 第1回 株式会社ぷららネットワークス 「4th MEDIA」 |
| 2006.11.30 |
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<株式会社ぷららネットワークス> http://www.plala.or.jp/ <4th MEDIA(フォースメディア)> http://www.4media.tv/ ■NTTの「トリプルプレイ」の一翼を担う「4th MEDIA」
「4th MEDIA」(フォースメディア)は、ぷららが構築したBフレッツ向け映像配信プラットフォーム上で提供されるサービスである。このプラットフォーム上で、ぷららはVODサービスを提供し、また、2001年制定の電気通信役務利用放送法に基き役務利用放送事業者として登録された株式会社オンラインティーヴィ(以下、OLTV)がIPマルチキャスト方式による多チャンネル放送サービスを提供している。 IPマルチキャスト方式による電気通信役務利用放送には、OLTV以外に、KDDIが提供する「光プラスTV」や、ソフトバンク系列のビー・ビー・ケーブルが運営する「BBTV」などがある。いずれも、通信各社が注力する「トリプルプレイ」《音声(電話)・ビデオ(放送)・データ通信の3つの通信機能を1つの回線で提供するサービス形態》の一翼を担うサービスとして各社が開始したものである。 「BBTV」、「光プラスTV」は2003年にスタート、「4th MEDIA」のサービス開始は2004年7月である。2年を経過した現況と今後の展望について、株式会社ぷららネットワークス 取締役営業部長 沼尻孝氏と、サービス企画部 4th MEDIAマーケティング担当部長 西土祥子氏にお話をうかがった。 ■チャンネルサービス、VODサービス、カラオケサービスを提供 「4th MEDIA」は、文字通り「第4のメディア」という意味で名づけられた。放送の世界では、第1の地上波テレビ放送に次いでCATV、つまり有線放送が生まれ、3番目に衛星放送がスタートした。そして第4のメディアが、アンテナを使わず光回線を通じて視聴できる放送だという意図である。 「4th MEDIA」は、STBをテレビに接続して視聴する。STBを受信端末とする映像配信サービスの主なメニューは、VODサービスとチャンネルサービスだが、「4th MEDIA」は、これに加えてカラオケサービスも提供している。概要は次のとおり。コンテンツ数や料金は、2006年11月現在の数字である。
■「Bフレッツ」と「4th MEDIA」のシナジーを期待−ISPはぷららに限定せず NTTグループは、2010年に全国の光回線加入数3,000万という目標を掲げている。「4th MEDIA」は、IP電話とともに、家庭での光回線への切り替え促進効果を期待されて立ち上げられた。したがって、視聴にはNTTの光回線「Bフレッツ」導入が必要である。 しかし現段階では、「4th MEDIA」をフックにしたBフレッツ加入というケースより、ネット接続環境の高速化を求めてBフレッツに加入したユーザーが、その後でせっかく光回線にしたのだからと「4th MEDIA」に契約するケースの方が多いようだ。 「4th MEDIA」に申し込む際、通信回線は「Bフレッツ」に限定されるが、インターネットサービスプロバイダ(以下ISP)はぷららでなくてもかまわない。基本的にISPフリーであり、特にSo-net、@nifty、BIGLOBE、hi-hoとはパートナーシップを組み、「So-net.TV on 4th MEDIA」のように各ISPのブランドで展開している。 ■期待を上回る画質、改善によって使い勝手も向上 実際に画面を見ると、予想以上に映像がきれいだという声が多いという。「4th MEDIA」は、下り通信速度が6Mbps以上。例えばVODで映画を視聴するユーザーからも、DVDを観ている時と変わらないと評されることが多い。 一方、使い勝手については、インターフェースの改善が必要だった。「4th MEDIA」の第1世代の操作画面は、PCで見るホームページの画面イメージで作られ、テレビ画面で操作するには使い勝手が悪いと、ユーザーに不評だった。 そこで第2世代では、テレビの操作性を意識しながらインターフェースに改良を加え、テレビに慣れたユーザーにとってなじみやすいものにした。
■想定ライバルは「スカパー!」 「4th MEDIA」の“肝”は豊富なチャンネルサービスであり、したがって、ターゲットマーケットはCS放送やケーブルテレビである。特に「スカパー!」を意識して、コンシューマへの訴求においては、「めんどうなアンテナ設置が不要」である点を強調している。 チャンネル収集においても、CS放送等の人気チャンネル獲得が最優先され、また差別化のために、フランス国営放送など、他のチャンネルサービスにはないラインアップとして外国語のチャンネルの充実にも注力している。 「NTTブランドを背負う事業会社としては、番組ラインアップは王道を外さないスタンスで行く」と、西土氏は言う。ハリウッド映画のタイトルをそろえるといった手法は、他社サービスとの差別化にはならないが、まずはそこからコンテンツラインアップのボリュームを厚くしていくという方針である。 ■地方ではカラオケも人気 地方ではNTTの営業マンとユーザーの距離が近い。そのためか、Bフレッツ申し込みと同時に「4th MEDIA」の会員登録を行うケースが比較的多い。 そして高齢者世帯が多い地方では、カラオケサービスが好評である。「カラオケがあるのになぜ機器にマイクがついていないんだ」という不満の声を受けて、ぷららでは、カラオケ用マイクをプレゼントするキャンペーンを実施、マイクを受け取ったユーザーから、手書きのお礼の手紙がたくさん寄せられたというエピソードもうまれた。 ■2006年度の会員数の目標は15万。そのためには量販店への販路拡大を狙う 「4th MEDIA」の現在の契約数は約5万。2007年3月には、その5倍の15万の達成を目指している。そしてその先では、2010年度にNTT光回線加入目標数の数十%、すなわち数百万ユーザーを見込んでいる。 ぷららでは、目標達成に向けて、これまで充分に手がまわらなかったマーケティングの見直しやプロモーション活動に力を入れ始めている。 消費者にとっては「インターネットの回線」というイメージが強いブロードバンド回線。その「ブロードバンド回線につないだテレビで映像が見られる」ということ自体に対する理解を高めていくことが必要だと、沼尻氏も西土氏も強く感じている。 ぷららでは当初、「4th MEDIA」の契約は、CATVやスカパー!からの乗換えが多いと予想していたのだが、実際には多チャンネルサービスの新規ユーザーの方が多い。そして前述のように、多チャンネルサービスへのニーズがBフレッツ導入につながるケースより、Bフレッツ経由で「4th MEDIA」を知って契約に至るケースの方が多い。 「市場を奪い合うのではなく、多チャンネルサービス市場を拡大している」(西土氏)というのも事実だが、一方で、この市場において、ユーザーにCATVや「スカパー!」と並べて検討される存在になるにはまだまだ認知獲得が不十分だということでもある。それが沼尻氏、西土氏の懸念につながっている。 この状況の打開のために、家電量販店のテレビ売り場でのプロモーションや販売が検討されている。これまでは、量販店でもPCコーナーでの案内にとどまっていたのだ。 「スカパー!の契約獲得の重要なルートのひとつが家電量販店。『4th MEDIA』も同様に、テレビ売り場でスタッフが説明し、消費者は画面の美しさを自分の目で確かめて選択してもらうべきサービス。アナログ放送終了に向けたテレビの買い替え需要も販売機会として捉えなければならない」と沼尻氏。本業のISPサービスとは全く違うアプローチが必要となり、ハードルは高いが、「そこに切り込んでいく」と意欲を見せている。 2006年秋には、東芝のデジタルハイビジョン液晶テレビ「REGZA(レグザ)」(http://www.regza.jp/)の上位機種(Z2000シリーズ)に、ハイビジョンサービスの受信機能が搭載された。このような受信対応テレビ機種が増えると、量販店においてテレビ売り場との親和性が高まり、ユーザーの申し込みへのハードルも低くなることが期待できる。
■映像配信ビジネス全体の拡大のために制度面の整備に期待 2011年7月アナログ放送終了に向けてのデジタル対応テレビへの買換え時期は、「4th MEDIA」にとってひとつの大きなチャンスである。しかしながら、NTTが掲げる2010年3,000万の光回線のカバレッジに対し、「4th MEDIA」が高品質な画像の配信を維持し続けるためには、設備の増強のスピードが求められる。それに対応し損ねると、せっかくのチャンスをつぶしてしまうことになりかねない。 もうひとつ大きな課題として捉えられているのは、放送法や著作権などの制度面での進展である。こちらは一企業だけでは取り組みようがない。これらの整備にはまだまだ時間がかかりそうである。 ■広告ビジネスも視野に入れ、次世代メディアとして飛躍を目指す 今後の展開として、沼尻氏、西土氏は、広告ビジネスも視野に入れている。今はまだユーザー規模が小さいが、番組/時間ごとにユーザーの視聴動向を正確に把握できることによって、広告媒体としての潜在性は高い。 「たとえば、WWEというアメリカのプロレス番組などの人気ビデオでは、今からでも広告獲得を検討できると思っている」と、西土氏は言う。 「損益分岐点に到達するまでには、まだ時間がかかるだろう。しかし、CATVやCSなどの既存事業に比べ、“放送”するための設備にかかる事業者側のコストは桁違いに小さい。IP技術を使っているので、天候による不安定さもない。CATVや衛星放送事業に対して、十分競争力はあると思っている」と、沼尻氏は今後への意気込みを語る。 メジャーな通信事業者が「通信と放送の融合」にどのように取り組んでいくのかを含め、これからも「4th MEDIA」サービスから目が離せない。 |
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